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【コラム】ICL手術を受けられる条件:年齢制限はある?

ICLと、多焦点レーザー白内障手術の専門クリニックであるアイクリニック東京の院長である北澤
世志博<ドクターK>が、ICL手術を受けられる条件などについてお答えします。

ICL手術を受けられる条件について

ICL手術は日本眼科学会のガイドラインに従っています。このガイドラインの中に、対象となる近視の度数というガイドラインがあり、そちらに則った条件で手術を行っています。これらの条件は、手術の安全性と成功を確保するために設定されています。

  1. 年齢: 一般的に、21歳から45歳までの患者さんが適応となることが多いです。これは、目の成長が完了し、視力が安定している年齢であるためです。ただし、手術自体は18歳から受けることが可能です。また、老眼が始まる45歳以上の方の場合でも、遠近両用ICLを用いることで手術が可能です。年齢の上限は、レンズの種類や医師の判断、生活スタイルによって異なりますので、必ず医師に相談してください。
  2. 目の健康状態: 緑内障、網膜剥離、重度のドライアイなどの目の疾患がないことが必要です。これらの疾患は、ICL手術のリスクを高める可能性があります。また、円錐角膜の方も、以前は手術が難しいとされていましたが、最新のガイドラインでは条件付きで手術が可能となっています。手術前に、医師による綿密な検査が必要です。
  3. 視力の安定性: 少なくとも1年間、視力が安定している必要があります。屈折異常の度数が大きく変動している場合は、ICL手術に適さない場合があります。
  4. 屈折異常の度数: ICL手術は、中程度から高度の近視、遠視、乱視に適しています。日本眼科学会のガイドラインに基づき、-3.0ジオプター以上の近視が適応となります。以前は-6.0ジオプター以上の強度近視が対象でしたが、ガイドラインの改訂により適応範囲が拡大されました。軽度の屈折異常の場合でも、インフォームドコンセントにより、ICL手術が選択肢となることがあります。
  5. 瞳孔のサイズ: 適切な瞳孔径が必要です。瞳孔径が小さすぎる、または大きすぎる場合、ICL手術に適さない可能性があります。
  6. 前房深度: 角膜と虹彩の間のスペース(前房深度)が一般的には2.8mm以上必要と言われています。このスペースが狭すぎると、レンズ挿入後に眼圧が上昇するリスクがあります。

レーシックが不適合でもICLが適応となるケース

レーシックは角膜を削って屈折異常を矯正するのに対し、ICLは眼内にレンズを挿入することで矯正します。そのため、以下のようなケースでは、レーシックが不適合でもICLが適応となる可能性があります。

  • 角膜が薄い: レーシックでは、角膜を削る必要があるため、角膜が薄い方は手術を受けることができません。ICLは角膜を削らないため、角膜が薄くても手術が可能な場合があります。
  • 強度近視/遠視/乱視: レーシックで矯正できる屈折異常の度数には限界がありますが、ICLはより高度の屈折異常にも対応できます。
  • ドライアイ: レーシック手術後、一時的にドライアイが悪化することがありますが、ICLはドライアイへの影響が少ないとされています。

ICL手術を受けられない人はあまりいない

基本的には、18歳以上で45歳くらいまでの近視の方なら多くの人がICL手術を受けられます。

45歳くらいからは老眼の問題が出てくるので、そういった場合は遠近両用のICLを使うことで、ICL手術の年齢の上限は徐々に広がっています。

関連記事:ICLは近視がとても強かったり、逆に軽くても受けられますか?

YouTubeでも解説しています

動画では、今回記事でご紹介した内容に加えて、「今までどんな職業の方がICLを受けてきたか」などについて、分かりやすく解説しています。ICL手術を検討中の方は、是非ごらんください。

ラインナップ

0:30 – ICLを受けられる条件について教えてください。

1:35 – 近視や乱視が強い人でもICLを受けられますか?

2:30 – 目の病気があっても受けられますか?

4:00 – 明るい場所で黒い点が見える(飛蚊症)ですがICLは受けられますか?

5:03 – そのほかにICLを受けられる条件はありますか?

5:54 – 今までどんな職業の方がICLを受けてきましたか?

7:03 – ICLを受けられない方はあまりいないのですか?


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