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【コラム】ICLを入れると目が光るって本当?術後の外見上の変化について

ICL(Implantable Collamer Lens)手術は、近年注目を集める視力矯正手術の一つですが、手術後に「目が光る」という話をSNSなどで耳にした方も多いのではないでしょうか。この記事では、ICL手術後の外見変化について、特に「目が光る」という現象に焦点を当てて、科学的な観点から詳しく解説していきます。

ICLレンズの位置と視認性について

ICLは、目の中の虹彩(茶目の色がついている部分)と水晶体の間にある「後房」と呼ばれる空間に挿入されます。この位置は虹彩の後ろ側になるため、外から見たときには虹彩によって完全に隠れてしまいます。つまり、通常の対面状況では、ICLレンズの存在を目視で確認することは物理的に不可能なのです。レンズの存在を確認するためには、眼科医が使用する特殊な検査機器である細隙灯顕微鏡(スリットランプ)による専門的な観察が必要となります。このように、ICLは見た目に影響を与えない位置に配置されるよう、細心の注意を払って設計されています。

ICLレンズの特殊な材質特性

ICLレンズに使用されているコラマー(Collamer)という素材は、生体適合性の高いコラーゲンとPHEMAポリマーを組み合わせた最先端の材質です。この素材は光学的に優れた特性を持ち、光の反射を最小限に抑える設計がなされています。そのため、レンズが目の中で異常な光の反射を引き起こしにくい構造となっています。

目が光って見える現象の科学的説明

写真撮影時などに目が光って見える現象(赤目現象)は、カメラのフラッシュ光が網膜に到達し、網膜の血管で反射して戻ってくることで発生する自然な光学現象です。この現象はICLの有無に関係なく、すべての人の目で起こりうる普遍的な現象であり、ICL手術との直接的な因果関係はありません。
また、角膜に光が反射して目が光って見えることがありますが、この現象もICLの有無に関係なく、すべての人の目で起こりうる現象です。

術後に感じる光の反射について

ICL手術後に「目が光る」という感覚を持つ方がいる場合、それは手術によって新たに生じた現象ではなく、もともと存在していた通常の眼底反射や角膜の光の反射をより意識するようになった可能性が高いと考えられます。

まとめ

ICLレンズは虹彩の後ろ側に配置されるため、外観上の変化はありません。また、使用されている素材は光の反射を最小限に抑える特殊な設計がなされています。目が光って見える現象は、ICLの有無にかかわらず起こる自然な光学現象であり、手術による特別な変化ではありません。手術後に光をより意識するようになることはありますが、これは視力改善に伴う自然な変化として理解することができます。

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