「コンタクトレンズがゴロゴロして目が痛い…」「夕方になると目が乾いてしみる…」こんな経験はありませんか。
その不快な痛み、もしかしたら重大な目のトラブルのサインかもしれません。
「ただの乾燥だから」と放置してしまうと、角膜に傷がついて視力低下につながる可能性も考えられます。
この記事では、コンタクトレンズで目が痛くなる原因を徹底的に分析し、具体的な症状の見分け方から、今すぐできる対処法、そして知っておくべき目の病気までを網羅的に解説します。
【目次】
【目次】
1. コンタクトレンズで目が痛い原因とは?
目の痛みの裏には、生活習慣からレンズ自体の問題まで、さまざまな要因が潜んでいます。
本パートを理解することで、ご自身の痛みの原因を特定する手がかりが見つかるでしょう。
ドライアイ・環境要因(画面作業・空調)
目の乾燥はコンタクトレンズで目が痛くなる代表的な原因です。
涙はレンズと角膜の間でクッションの役割を果たしますが、涙が減るとレンズが角膜に直接触れやすくなり、摩擦で痛みを感じます。
特に、長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用は、まばたきの回数を減少させ、目を乾燥させがちです。
また、エアコンの効いた室内は空気が乾いているため、目の水分が奪われやすく、ドライアイを助長し痛みを引き起こします。
レンズが目に合っていない可能性(BC・直径・度数)
目に合っていないコンタクトレンズの使用は、痛みを引き起こす大きな要因となる可能性があります。
レンズの曲がり具合を示すベースカーブ(BC)が、ご自身の目のカーブと異なると、レンズがズレてしまったり、逆に目を強く締め付けてしまったりして痛みを感じます。
また、レンズの直径(DIA)が大きすぎたり小さすぎたりすることも、酸素の供給を妨げたり、まぶたの裏に違和感を与えたりする原因の一つです。
度数が合っていない場合も、過度な調節を強いることで眼精疲労を引き起こし、結果として目の奥の痛みにつながることがあります。
眼科の処方を受けずに自己判断で選んだレンズが、実は目に合っておらず、常にゴロゴロ感が続くというケースは少なくありません。
汚れ・タンパク質沈着・ケア不足
レンズに汚れや涙のタンパク質が蓄積すると、角膜を刺激して痛みの原因になります。
ケア不足でレンズやレンズケースが清潔に保たれていないと、細菌やカビ・アカントアメーバなどの微生物が繁殖し目に炎症を起こします。
例えば、汚れた手指でレンズを扱うと油分やタンパク質がレンズに付着し、さらに微生物で汚染される可能性があるのです。
レンズケアを怠って消毒が不十分なまま装用を続ければ、角膜感染症を引き起こす恐れがあります。
実際、レンズケアがちゃんと行われていないことや装用期間・定期検査間隔を守っていないことが原因で、角膜感染症(細菌やアカントアメーバ感染)が発生するケースが報告されています。
レンズが汚れていると装用中ずっとゴロゴロした異物感やしみるような刺激を感じ、外した後も充血や痛みが残ることがあるでしょう。
角膜の微細な傷や炎症/感染の可能性
目の痛みは、角膜に傷や炎症が起きている危険なサインかもしれません。
乾燥した状態で無理に装用を続けたり、汚れたレンズを使用したりすると、角膜の表面に細かい傷がつくことがあります。
この傷は、それ自体が痛みの原因になるだけでなく、細菌やカビ、アカントアメーバなどが侵入する入り口となってしまいます。
一度感染が起こると、角膜炎や角膜潰瘍といった重篤な眼障害に発展し、激しい痛みや充血、視力低下を招きます。最悪の場合、失明に至るケースもあるため、決して軽視できません。
レンズをつけたまま寝てしまい、翌朝に激しい目の痛みを感じた場合は、角膜が傷つき感染を起こしている可能性を疑うべきです。
2. コンタクトレンズで目が痛い時の具体的な症状
痛みの感じ方や同時に現れる症状に注目することで、目の状態をある程度推測できます。
本パートを理解することで、ご自身の症状がどのレベルの危険度なのかを判断する助けになるでしょう。
痛みのタイプで分かること(チクチク・ゴロゴロ・しみる)
痛みの感覚によって、原因をある程度推測できます。
チクチクする痛みは、レンズの破損やまつ毛などの異物が目とレンズの間に入り込んでいるサインかもしれません。
レンズの縁が欠けている場合にも、まばたきのたびに角膜を刺激して同様の痛みを感じます。
ゴロゴロする異物感は最も多く見られる症状で、レンズの汚れや乾燥、レンズが目に合っていないことが主な原因です。
また、アレルギー性結膜炎の初期症状としても現れることがあります。しみるような痛みを感じる場合は、角膜に傷がついている可能性が考えられます。
ケア用品が目にあっていない場合や、目に汗やシャンプーが入ったときにも同様の症状が出ることがあります。
併発サイン(充血・かすみ・まぶしさ・涙・分泌物)
痛みと同時に現れる症状は、目のトラブルを判断する上で重要な手がかりです。
目の充血は、炎症や酸素不足が起きているサインです。
角膜に傷があったり、細菌感染が起きていたりする場合に強く現れます。
視界がかすむ場合は、レンズの汚れや乾燥のほか、角膜のむくみ(角膜浮腫)や感染症による炎症が原因かもしれません。
光をまぶしく感じる症状は、角膜の炎症が強いことを示唆しており、注意が必要です。
また、涙が止まらないのは、目が異物や刺激から自身を守ろうとする防御反応です。
目やに、特に黄色や緑色の膿のような分泌物が出る場合は、細菌感染が強く疑われるため、速やかに眼科を受診する必要があります。
タイミング別の見立て(装着直後・夕方・外すとき)
痛みを感じるタイミングも、原因を探るヒントになります。
レンズを装着した直後から痛い場合は、レンズ自体に問題がある可能性が高いです。
レンズが裏返しになっている、破損している、あるいは洗浄が不十分でケア用品が残留していることなどが考えられます。
夕方になると痛くなるのは、目の乾燥や酸素不足が主な原因です。
日中の活動で涙が蒸発したり、長時間の装用で角膜が酸素不足に陥ったりすることで、徐々に不快感が増していきます。
また、レンズに付着した汚れが時間とともに刺激性を増すことも一因です。
レンズを外すときに痛い場合は、目が極度に乾燥してレンズが角膜に貼り付いてしまっている状態が考えられます。
無理に外そうとすると角膜を傷つける危険があります。
危険サイン(急な視力低下・強い光過敏・膿性分泌)
コンタクトレンズで目の痛みとともに、特定の症状が現れた場合は、直ちに眼科を受診すべき危険なサインです。
代表的なものに、「急な視力低下」があります。これは角膜の深い部分に炎症や濁りが生じている可能性を示します。
また、日常生活に支障が出るほどの「強い光過敏(光を異常にまぶしく感じる)」や、目の痛みとともに「膿のような目やに(膿性分泌)」が出る場合も、重篤な感染症の兆候です。
これらの症状は、角膜潰瘍やアカントアメーバ角膜炎など、失明につながる病気の可能性があり、一刻も早い専門的な治療を必要とします。
3. コンタクトレンズで目が痛いときの対処法
痛みを感じたとき、どのように行動すべきかを知っておくことが目の健康を守ります。
本パートを理解することで、パニックにならず、冷静かつ適切な初期対応ができるようになります。
装用を中止して状態を確認
コンタクトレンズの装用中に痛みや違和感を覚えたら、まず最初にすべきことはレンズを外すことです。
無理に装用を続けると、角膜の傷を悪化させたり、炎症を広げたりする原因になります。
レンズを外した後は、メガネに切り替えて目を休ませましょう。
そして、痛みや充血、目やになどの症状が改善するかどうかを注意深く観察します。
レンズを外しても症状が続く、あるいは悪化するようであれば、何らかの眼障害が起きている可能性が高いため、早めに眼科を受診する必要があります。
症状が軽快した場合でも、再装用は慎重に行うべきです。
片目だけ痛いときのチェック(異物・裏表・破損)
片方の目だけに痛みがある場合、レンズ自体に問題がある可能性が考えられます。
レンズを外したら、まずは破損していないかを確認しましょう。
レンズの縁に欠けや破れがないか、指の腹で優しくなでてチェックします。
次に、レンズに化粧品のラメや、まつ毛などの異物が付着していないかを目視で確認してください。
異物があれば、洗浄液で丁寧にすすぎます。
また、レンズの裏表が逆になっていないかも確認が必要です。
正しい形(おわん型)になっているかを見て、もし反り返っていれば(フチが外向き)、正しく装着し直します。
一時対応(人工涙液・洗眼・冷タオルの使い分け)
レンズを外した後の応急処置として、いくつかの方法があります。
目が乾燥している、ゴロゴロすると感じるときは、「人工涙液」タイプの目薬を点眼して潤いを補給するのが効果的です。
この際、防腐剤の入っていない製品を選ぶと目への負担が少なくなります。
目にゴミが入った感覚がある場合は、市販の「洗眼薬」や水道水ではなく、防腐剤フリーの人工涙液を多めに点眼して洗い流すのが安全です。
目が充血して熱を持っているように感じる場合は、清潔な「冷たいタオル」をまぶたの上にのせて冷やすと、炎症が和らぎ楽になることがあります。
受診の目安と再装用を避けるべきサイン
コンタクトレンズで目が痛いとき、「どのタイミングで眼科に行くべきか」判断に迷うかもしれません。
基本的には少しでも異常を感じたら早めに眼科を受診するのが安心です。
特に、痛みが数時間経っても治まらない、充血や視界のかすみが強い、明るい光がつらい、黄緑色の目やにが出る、といった症状が一つでも当てはまる場合は緊急です。
こうした異常があるときはコンタクトレンズを再装用してはいけません。
痛みが取れたとしても、原因が解消されていなければレンズをまた入れることで悪化する恐れがあります。
4. コンタクトレンズによるトラブル
コンタクトレンズの不適切な使用は、さまざまな目の病気を引き起こす可能性があります。
本パートを理解することで、どのようなリスクがあるかを知り、予防への意識を高めることができます。
角膜上皮障害・角膜びらん
長時間の装用やレンズの不適切な使用により、角膜の表面(角膜上皮)が傷つく角膜上皮障害が起こることがあります。
角膜上皮障害の中でも角膜上皮びらんは、黒目の表面にある角膜上皮層の一部が剥がれ落ちた状態で、強い痛みを伴います。
角膜びらんが起きると、まばたきのたびにしみるような痛みが走り、目を開けていられないほどになることもあるのです。
原因として、レンズの擦れや乾燥による角膜の微小な傷が蓄積するケースが多いです。
角膜びらん自体は通常適切な治療により1週間程度で治癒することが多いですが、治るまではコンタクトレンズ装用は禁止となります。
放置すると傷口から細菌感染を起こし角膜潰瘍に進展する恐れがあるため、早めの治療が必要です。
角膜上皮障害を防ぐには、レンズを清潔に保つことと、少しでも違和感があれば無理に装用を続けないことが大切です。
角膜炎・結膜炎(細菌・真菌・アメーバ等)
コンタクトレンズ使用に関連して起こりやすい角膜感染症には、細菌性角膜炎やアカントアメーバ角膜炎などがあります。
角膜潰瘍に至ると強い痛みや視力障害を引き起こし、治療が難しく視力に障害が残る場合も少なくありません。
結膜炎では、レンズ汚れや長期使用による巨大乳頭結膜炎(GPC)やアレルギー性結膜炎がコンタクトレンズ使用者によくみられます。
いずれの場合も症状が出たら速やかにコンタクトレンズの使用を中止し、眼科医の治療を受けることが大切です。
酸素トラブル(長時間・就寝装用)
コンタクトレンズを長時間つけ続けることで起こる目のトラブルにも注意が必要です。
レンズを装着したまま眠ると角膜への酸素供給が不足し、角膜がむくんで視界がかすむほか、角膜内皮細胞にダメージが蓄積して角膜が混濁することがあります。
連続装用の許可がないレンズをつけたまま寝る行為は、角膜感染症のリスクを通常の6~8倍に高めると報告されています。
目を健康に保つため、就寝前には必ずレンズを外し、1日の装用時間を守りましょう。
アレルギー・巨大乳頭結膜炎
レンズの汚れによるアレルギー反応で、上まぶた裏の結膜に多数の乳頭ができる巨大乳頭結膜炎(GPC)が起こることがあります。
かゆみや目やに(粘稠な分泌物)が増えてレンズが汚れやすくなり、コンタクトレンズの装用が困難になるのが特徴です。
症状が出た場合はコンタクトレンズの使用を中止し、眼科で抗アレルギー点眼薬や必要に応じステロイド点眼薬による治療を受ける必要があります。
症状が治まるまではメガネで過ごし、定期的に医師の経過チェックを受けましょう。
5. コンタクトレンズを装用する際の注意点
日々の少しの心がけが、深刻な目のトラブルを防ぐことにつながります。
本パートを理解することで、安全で快適なコンタクトレンズ生活を送るための具体的な実践方法が分かります。
手指衛生と正しい着脱手順
コンタクトレンズによるトラブルを防ぐ基本は、レンズに触れる前の徹底した手指衛生です。
レンズを扱う前には、必ず石鹸で指先や爪の間まで丁寧に手を洗い、清潔なタオルで水分を完全に拭き取ってください。
手に付着した細菌や汚れがレンズに移ると、感染症の直接的な原因になります。
レンズを装着する際は、指の腹に正しく乗せ、裏表を確認してからそっと目にのせます。
外す際も、同様に清潔な手で、鏡を見ながら黒目を傷つけないように慎重に行いましょう。
爪を立ててレンズや目を傷つけないように注意が必要です。
この基本的な手順を毎日欠かさず行うことが、安全なコンタクトレンズ使用の第一歩であり、最も重要な習慣です。
交換サイクルと装用時間の管理
レンズには、1day、2week、1monthなど、それぞれ定められた交換サイクルがあります。
この期間を超えて使用することは、レンズの劣化や汚れの蓄積につながり、目のトラブルのリスクを著しく高めるため、絶対にやめましょう。
また、1日の装用時間にも上限があります。
一般的には12時間から14時間が目安とされていますが、個人の目の状態によって異なります。
眼科医の指示に従い、装用時間を厳守してください。
特に、就寝前のレンズのつけ外しは忘れがちですが、つけたまま寝てしまうと角膜が深刻な酸素不足に陥り、重篤な障害を引き起こす可能性があります。
カレンダーやスマートフォンのリマインダー機能を活用して、交換日と毎日の装用時間を確実に管理しましょう。
レンズ素材・含水率の見直し(シリコーン等)
コンタクトレンズによる目の痛みや乾燥感に悩んでいる場合、レンズの素材や特性を見直すことで改善されることがあります。
レンズの素材は大きく分けて2種類あり、一つは従来の「HEMA素材」、もう一つは酸素をよく通す「シリコーンハイドロゲル素材」です。
シリコーンハイドロゲルレンズは酸素透過率が非常に高く、角膜への負担を軽減できるため、長時間の装用やドライアイ気味の方に適しています。
また、レンズが水分を含む割合を示す含水率も重要です。
高含水レンズはつけ心地が良い反面、レンズ自体の水分が蒸発する際に目の涙を奪いやすく、乾燥感の原因になることがあります。
逆に低含水レンズは、乾燥しにくいという特徴があります。
ご自身の目の状態やライフスタイルに合ったレンズを選ぶために、眼科医に相談してみましょう。
ケア用品の選び方(MPS・過酸化水素)
2weekや1monthタイプのレンズを使用する場合、適切なケア用品を選ぶことも目の健康を守る上で欠かせません。
ケア用品には、洗浄・すすぎ・消毒・保存が1本でできる「MPS(マルチパーパスソリューション)」と、高い消毒効果を持つ「過酸化水素タイプ」の2種類が主流です。
MPSは手軽さが魅力ですが、こすり洗いが必須であり、正しく行わないと洗浄力が低下します。
一方、過酸化水素タイプは専用ケースに入れて一定時間置くだけで消毒が完了し、こすり洗いが不要な製品もあります。
ただし、消毒後には必ず中和が必要で、中和が終わっていない液が目に入ると激しい痛みを引き起こすため、取り扱いには注意が必要です。
レンズやご自身の生活スタイルに合ったケア用品を眼科医と相談して選び、正しい方法で使用しましょう。
6. コンタクトレンズ使用時の健康管理の重要性
コンタクトレンズの装用者は、自身の目の健康状態にも気を配ることが大切です。
定期的に眼科で検査を受けて異常を早期発見するとともに、目薬の使い方やメガネとの使い分けなどを工夫して目を休ませる習慣をつけましょう。
必要に応じて、コンタクトレンズに頼らない矯正法も検討します。
定期検診でのチェック(角膜・涙液)
コンタクトレンズ使用者は、自覚症状がなくても3ヶ月に1回程度の定期検診を受けることが強く推奨されます。
検診では、視力検査だけでなく、レンズが目に合っているか、角膜に傷や酸素不足の兆候はないか、涙の量や質に問題はないかなどを専門的な機器で詳しく調べます。
特に、角膜内皮細胞の数は、一度減少すると回復しないため、定期的なチェックが不可欠です。
自分では気づけない初期段階のトラブルを発見し、重篤な眼障害を未然に防ぐために、定期検診はコンタクトレンズを安全に使うための義務と考えるべきです。
目薬の選び方(防腐剤フリー)と使い方
コンタクトレンズ装用中の乾燥感を和らげるために目薬を使用する際は、選び方と使い方に注意が必要です。
必ず「コンタクトレンズ対応」と記載された製品を選んでください。
非対応の目薬には、レンズに悪影響を与える成分や、防腐剤が含まれていることがあります。
特に、防腐剤はレンズに吸着・蓄積し、角膜を傷つける原因となるため、防腐剤フリーの人工涙液を選ぶのが最も安全です。
目薬を使用する際は、容器の先端がまつ毛やまぶた、目に直接触れないように注意しましょう。
先端に付着した雑菌が容器の中で繁殖し、点眼のたびに目に菌を入れることになってしまいます。
点眼はあくまで一時的な対処であり、乾燥感が続く場合はレンズの見直しや眼科での相談が必要です。
メガネ併用・1day移行・オルソケラトロジーの検討
コンタクトレンズだけに頼らず、状況に応じてメガネを併用して目を休ませることも大切です。
例えば、自宅ではコンタクトレンズを外してメガネに切り替える、2weekタイプから毎日新品の1Dayタイプに変更するといった工夫で目の負担と衛生リスクを減らせます。
また、夜間だけ専用ハードレンズを装用して日中は裸眼で過ごせるオルソケラトロジー(角膜矯正療法)という矯正法もあります。
自分の生活に合った方法を眼科医と相談してみましょう。
根本的な選択肢としてのICL(適応・費用・流れ)
毎日のコンタクトレンズの管理から根本的に解放されたいと考える方には、ICL(眼内コンタクトレンズ)という選択肢もあります。
これは、目の中に小さなレンズを挿入することで視力を矯正する手術です。
レーシックと異なり角膜を削らないため、元の状態に戻すことも可能で、強度近視の方や角膜が薄い方でも適応になる場合があります。
ただし、健康保険の適用外であるため費用は高額(両眼で60万〜80万円程度が目安)となり、手術である以上リスクも伴います。
適応検査から手術、術後の検診といった流れがあるため、興味がある場合は、まずはICL手術を行っている専門クリニックで詳しい説明や検査を受けることから始めましょう。
7. コンタクトレンズで目が痛いときのまとめ
コンタクトレンズ装用中の痛みにはさまざまな原因がありますが、いずれも正しい対策で軽減・予防が可能です。
乾燥やレンズ不適合、ケア不足による汚れや角膜の傷・感染など、思い当たる原因に応じた対処を心がけましょう。
痛みを感じたらまずレンズを外して目を休ませ、症状に合わせて人工涙液で潤す・洗い流す・冷やすなど適切な応急処置を行います。
そして異常が少しでもあれば早めに眼科を受診してください。
日頃から手洗いやこすり洗いの励行、レンズの交換期限遵守、定期検診の受診を続ければ、コンタクトレンズによる目のトラブルは大幅に減らせます。
正しい知識とケアでコンタクトレンズと上手に付き合い、健康な視生活を送りましょう。