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【コラム】コンタクトレンズで目が充血!原因と対処法、予防策からICLまで徹底解説

コンタクトレンズを使っていて白目が赤く充血した経験はありませんか?

目の充血は放っておくと仕事や勉強に集中できないだけでなく、眼のトラブルのサインかもしれません。

安心してコンタクトレンズを使い続けるために、考えられる原因や適切な対処法、再発させない予防策を知っておきましょう。

さらに、コンタクトレンズ以外の新しい視力矯正法「ICL」についても解説します。

1. コンタクトレンズで目が充血するのはなぜ?考えられる原因

コンタクトレンズ装用中に目が充血する背景には、さまざまな原因が潜んでいます。
ここでは代表的な原因を6つ紹介します。

ドライアイ(目の乾燥)

コンタクトレンズをしていると、どうしても目が乾燥しやすくなります。
裸眼に比べて涙の蒸発が進みやすく、レンズ素材が涙を吸収することも一因です。

乾燥が強いと目に異物が入ったようなゴロゴロした感じが生じ、さらにかゆみや充血まで引き起こすことがあります。
特に長時間コンタクトレンズを使用している人は注意が必要です。
パソコンやスマートフォンを見る時間が増えると瞬きの回数が減り、エアコンの風などで目が乾きやすい環境も重なりがちです。
結果として涙の膜が不安定になり、夕方になると白目が赤く充血しやすくなります。

目の乾燥による充血はコンタクトレンズユーザーの多くが経験しており、日頃から潤いを保つ工夫が欠かせません。

角膜の酸素不足

角膜には血管がなく、涙を介して空気中の酸素を取り込んで呼吸をしていますが、レンズがそれを遮断してしまうことがあります。

酸素が不足すると、目は不足分を補おうとして黒目の周りの血管を無理に太く拡張させ、血流を増やそうとします。
この血管の拡張が、白目が赤く見える充血の正体です。

特に酸素透過率の低いレンズを使用していたり、長時間装用を続けていたりすると、慢性的な酸欠状態になり充血が引きにくくなります。

レンズの汚れ・キズ

レンズのケアを怠ると、涙に含まれるタンパク質や脂質がレンズに蓄積し、汚れとなります。
この汚れは、アレルギー性結膜炎の一つである「巨大乳頭結膜炎」を引き起こす主な原因です。
まぶたの裏にブツブツができ、激しいかゆみや充血を伴います。

また、こすり洗いが不十分だと細菌が繁殖し、感染症のリスクも跳ね上がります。

レンズに小さなキズがついている場合も同様に、角膜を直接傷つける原因となり、そこから細菌が侵入して深刻な炎症を招くことがあるのです。

レンズの装用時間オーバー

医師から指示された装用時間を守らずに長時間装用し続けることは、目に過度な負担をかけます。
先述した酸素不足が深刻化するだけでなく、レンズの下に溜まった老廃物が排出されにくくなるためです。

実際に、日本コンタクトレンズ学会も、コンタクトレンズによる目の感染症を防ぐために、推奨された装用スケジュールを守ることの重要性を強調しています。

帰宅後はすぐに眼鏡に替えるなど、目を休ませる時間を作らないと、充血は慢性的なものになってしまいます。

レンズが目に合っていない

コンタクトレンズのベースカーブ(カーブの度合い)や直径、素材が自分の目に合っていないと、装用中に違和感やズレが生じます。

フィッティング不良のレンズを使い続けると、レンズがきつく目を圧迫したり、逆にゆるくて頻繁にずれたりして、目に余計な負担がかかります。
その結果、締め付けによる充血や摩擦による充血が起こりやすくなるのです。
実際、装用時間が長くなるにつれて目の充血や疲れが強まる場合は、レンズのフィッティング不良が疑われます。

さらに重症になると、頭痛や吐き気、角膜障害などを引き起こすことも報告されています。
一度処方されたレンズでも、時間の経過とともに目の状態が変化して合わなくなるケースもあるのです。

フィッティングが合っていないレンズは充血の原因につながるため、定期検査でレンズの状態をチェックし、必要に応じて処方を見直すことが大切です。

その他の眼のトラブル

充血の原因はレンズそのものだけでなく、結膜炎や角膜潰瘍といった目の病気が隠れているケースも少なくありません。

細菌やウイルスが目に入って感染を起こしている場合、充血だけでなく、目やにや痛み、涙が止まらないといった症状を伴うことが多いです。

単なるレンズの不調だと思い込んで放置していると、感染症が悪化して視機能に重大な影響を及ぼす恐れがあるため、注意が必要です。

2. コンタクトレンズで目が充血してしまった時の対処法

充血に気づいたとき、間違った対応をすると症状を長引かせてしまう恐れがあります。
ここでは、目が赤くなってしまった際にすぐに行うべき適切な応急処置と対処法を紹介します。

コンタクトレンズを外して目を休める

充血に気づいたらまずコンタクトレンズを外すことが最優先です。
無理に装用を続けると、角膜や結膜の傷が悪化したり感染症のリスクが高まったりします。
消費者庁も「目の充血や異物感、痛みなど異常を感じたら、すぐにレンズを外して眼科医に相談しましょう」と注意喚起しています。

レンズを外した後は、防腐剤の入っていない生理食塩水や人工涙液で目をやさしく洗い流すと良いでしょう。
コンタクトレンズはしばらくお休みし、その間は眼鏡で過ごして目を休ませます。
充血が軽度であれば、レンズを外して数時間から一日程度休息することで白目の赤みが落ち着くこともあります。

ただし、充血が治まるまでは決してコンタクトレンズを再装用しないでください。
目をこするのも厳禁です。
まずは裸眼にして目を保護し、必要なら清潔な冷タオルでまぶたを冷やすなどして様子を見ましょう。

人工涙液などで潤いを補給する

乾燥が原因で充血している場合は、人工涙液(人工涙液型点眼剤)をさして目に潤いを与えてあげましょう。
涙の成分に近い人工涙液は、防腐剤無添加のものを選べば頻繁に使用しても目に優しいです。
コンタクトレンズ装用中に使えるタイプの目薬も市販されています。

目が乾いて充血しているときに適度な潤いを補給することで、ヒリヒリ感や充血が和らぐことがあります。
特にエアコンで空気が乾いている室内では、意識的に瞬きを増やしたり、こまめな点眼で涙の安定を図ると効果的です。
ただし、市販の目薬を使っても改善しない強い充血や痛みがある場合は、自己判断で点眼を続けるのは避けましょう。

そのようなときは他の原因(たとえば感染症など)が潜んでいる可能性もあるため、早めに眼科を受診して正しい治療を受けることが大切です。

充血を和らげる目薬を使用する

炎症を抑える成分やビタミンが配合された目薬を使用することで、充血の症状を緩和し、目の回復をサポートできます。

ただし、即効性を求めて血管収縮剤入りの目薬を頻繁に使いすぎると、薬の効果が切れたときにリバウンドで余計に充血がひどくなることがあります。

あくまで一時的な対処として使用し、根本的な原因が解消されない限りは、装用を中止し、目の休息を優先するのが賢明です。

痛みが強い・治らない場合は眼科を受診

レンズを外して休息をとっても充血が引かない場合や、痛み、異物感、視力の低下を感じる場合は、速やかに眼科を受診してください。

感染症や角膜の深い傷は、自然治癒を待っている間に進行してしまうことがあります。
特に、細菌感染は早期発見と抗生物質による治療が視力を守る鍵となります。

自己判断で市販薬を使い続けることはリスクが伴うため、専門医の診断を受け、適切な治療薬を処方してもらうことが最も確実な回復への近道です。

3. コンタクトレンズによる充血を繰り返さないための予防策

毎日の習慣を見直すだけで、トラブルの大半は防げます。
長く健康な目でいるために、正しいケアを身につけましょう。

レンズを清潔に保ち正しいケアをする

毎日のレンズケアを正しく行うことは、汚れや細菌による感染症を防ぎ、充血のリスクを最小限に抑える基本です。

レンズの装用時や取り外す際は、しっかりと手洗いを行い、レンズを外した後は、手のひらで指の腹を使って20〜30回丁寧にこすり洗いを行い、汚れをしっかり落としてから保存液に浸します。

また、レンズケースも毎日洗浄・乾燥させ、定期的に新しいものに交換することで、ケース内での細菌繁殖を防ぐことができます。

装用時間・装用スケジュールを守る

目の酸素不足を防ぐため、1日の装用時間は眼科医の指示に従いましょう。

また、2週間交換や1ヶ月交換のレンズを使用している場合、交換期限を厳守することが重要です。
「まだ使えそうだから」といって期限を過ぎたレンズを使い続けると、目に見えない汚れや変形が目にダメージを与えます。

日本コンタクトレンズ学会も推奨するように、使い捨てタイプのコンタクトレンズでない場合は、定期的に新しいレンズに交換し、少なくとも3ヶ月に1回はレンズケースも新品に取り替えることが、トラブルを未然に防ぐポイントです。

目の乾燥を防ぐ工夫

目が乾きやすい環境を避け、意識的に瞬きを増やすことで、涙の循環を良くし、摩擦による充血を防ぎます。

パソコンやスマートフォンの画面を長時間見るときは、意識的に休憩を挟んだり、加湿器を使って室内の湿度を保ったりする工夫が有効です。

また、コンタクトレンズ専用の装着液を使用したり、こまめに人工涙液を点眼したりして、常に目の表面を潤す習慣をつけると良いでしょう。

目に負担をかけない生活習慣

目の健康は全身の健康と繋がっています。 十分な睡眠をとることは、目の細胞の修復を促し、涙の分泌を正常に保つために不可欠です。
睡眠不足は涙の質を低下させ、ドライアイや充血を引き起こしやすくします。

さらに、コンタクトレンズをしたままの水泳や入浴は避けましょう。
水中に存在する雑菌やアカントアメーバがレンズに付着し、深刻な眼感染症を引き起こすリスクがあるため、水場では必ずレンズを外す習慣をつけてください。

4. それでも充血が治らないときは?コンタクトレンズ不耐症の場合

様々な対策を講じても充血が治まらない、あるいはレンズを入れるとすぐに不快感が出る場合は、「コンタクトレンズ不耐症」の可能性があります。
これは、長年の使用によるドライアイの悪化やアレルギー、角膜内皮細胞の減少などにより、目がコンタクトレンズを受け付けなくなってしまった状態です。
この場合、無理に装用を続けることは目に深刻なダメージを与えるため、眼鏡への切り替えや、後述するICLなどの視力矯正手術を検討する時期に来ているといえます。

5. 角膜を削らない新しい視力矯正法「ICL」の提案

コンタクトレンズが合わなくなった方への新たな選択肢として注目されているのがICLです。
どのような手術なのか、その特徴を見ていきましょう。

ICLとは

ICL(Implantable Collamer Lens)は、「眼内コンタクトレンズ」とも呼ばれる視力矯正手術の一つです。
小さなレンズを目の中(虹彩と水晶体の間)にインプラントすることで、近視や乱視、遠視を矯正します。

コンタクトレンズのように毎日つけ外しをする必要がなく、一度入れてしまえばメンテナンスフリーで裸眼と同じような生活を送ることができます。
ICLに使われるレンズは「コラマー」という生体適合性に優れた素材で作られており、目の中で異物として認識されにくいのが特徴です。
また、紫外線をカットする機能も備わっているため、目を有害な紫外線から守る効果も期待できます。

2010年には厚生労働省の承認も得ており、世界中で多くの実績がある治療法です。

ICLのメリット

最大のメリットは、角膜を削らないため、万が一の場合はレンズを取り出して元の状態に戻せるという可逆性にあります。

また、強度の近視や乱視、角膜が薄くてレーシックが受けられなかった人でも適応となる可能性が高く、幅広い人が手術を受けられます。

さらに、ドライアイの原因となる角膜の知覚神経を切断しないため、術後のドライアイ症状が軽く、コンタクトレンズによる乾燥や充血に悩んでいた人には特に適しています。

ICLのデメリット

ICLは自由診療であるため、一般的な眼鏡やコンタクトレンズに比べて初期費用が高額になる点がデメリットとして挙げられます。

また、眼内手術である以上、極めて稀ですが感染症のリスクがゼロではなく、術後は定期的な検診とケアが必要です。

さらに、ハロー・グレア(光の周りに輪がかかって見えたり、眩しく感じたりする現象)が術後しばらく続くことがあり、見え方に慣れるまで時間がかかる場合もあります。

まずは適応検査を受けてみましょう

ICLに興味があっても、目の状態や度数によっては手術が適していない場合もあるため、まずは専門のクリニックで適応検査を受けることが重要です。

検査では、視力や眼圧、角膜の形状などを詳細に調べ、ICLが可能かどうか、どのようなレンズが最適かを医師が診断します。

手術を受けるかどうかは、検査後にじっくり決めれば良いため、コンタクトレンズのトラブルから解放されたいと考えているなら、一度相談してみる価値は十分にあります。

6. コンタクトレンズと目の充血に関してよくある質問

最後に、充血に関して患者さんからよく寄せられる疑問に回答します。

目の充血は何日で治りますか?

目の充血は原因にもよりますが、軽度であれば1〜2日ほどで治まることが多いです。

たとえば、疲れ目や軽いドライアイが原因の充血であれば、十分に睡眠をとって目を休めることで翌日には改善するケースもあります。
しかし、コンタクトレンズによる角膜のキズや感染症が原因の場合は完治までに数日〜1週間以上かかることがあります。
特に角膜炎などを起こしていると充血が長引くため、早めに適切な治療を受ける必要があるでしょう。

充血が何日で治るかは一概には言えませんが、3日以上経っても赤みが引かない場合や痛みを伴う場合は眼科受診を検討してください。
軽い充血なら短期間で改善しますが、原因次第では治癒に時間がかかることも念頭に置きましょう。

コンタクトレンズで白目から出血したらどうしたらいいですか?

白目がべったりと赤く染まっている場合、「結膜下出血」の可能性があります。

これは結膜の細い血管が切れて出血したもので、見た目は派手で驚きますが、多くの場合は自然に吸収されて治ります。
ただし、コンタクトレンズの縁が当たって出血している可能性もあるため、出血が吸収されるまではレンズの装用を中止し、眼科で傷の状態を確認してもらうのが安心です。

コンタクトレンズで目の端が充血するのはなぜですか?

目の端が充血するのは、レンズの縁(エッジ)が結膜に当たって物理的な刺激を与えている可能性があります。

レンズのカーブが目に合っていない、または乾燥してレンズが張り付いていると、瞬きのたびに縁が白目を擦って部分的な充血を引き起こします。
フィッティングの調整や、エッジデザインが異なるレンズへの変更を検討してください。

目の充血はコンタクトレンズしていいですか?

原則として、目が充血している時はコンタクトレンズをしてはいけません。

充血は目が炎症を起こしているサインであり、その状態でレンズを入れることは火に油を注ぐようなものです。
症状を悪化させ、角膜を傷つけたり、感染症を広げたりする危険性があります。

充血が完全に引くまではメガネで過ごし、どうしても必要な場合は眼科医に相談してから装用するようにしてください。

7. まとめ:コンタクトレンズによる充血に悩んだら一度ICL適応検査で相談してみよう

コンタクトレンズによる目の充血は、ドライアイや酸素不足、汚れなど様々な要因で引き起こされる目のSOSサインです。

正しいケアや装用時間を守ることで予防できますが、それでも改善しない場合は、目がレンズを受け付けない状態になっている可能性もあります。

無理に使い続けて目を傷める前に、角膜を削らずに視力を回復できるICLという選択肢を検討するのも一つの解決策です。

まずは眼科で目の状態をチェックし、あなたに最適な視力矯正方法を見つけましょう。

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