視力矯正の選択肢の一つとして、近年ますます注目を集めている「ICL(Implantable Collamer Lens=眼内コンタクトレンズ)」手術。この手術を受けると、メガネや毎日のコンタクトレンズの着脱なしでクリアな視界を手に入れることができます。
しかし、健康診断や病気の検査などでCT検査やMRI撮影を受ける際、「コンタクトレンズは外してください」と指示されることがよくあります。
ICL手術を受けた人の中には、「ICLも”眼内コンタクトレンズ”だけど、そのまま検査を受けて大丈夫なの?」と不安に思う方もいるでしょう。
本記事では、ICL手術後にCT検査やMRI撮影を受けられるのか、なぜコンタクトレンズを外すように言われるのか、そして検査時の注意点についてわかりやすく解説します。
ICL(眼内コンタクトレンズ)とは?
ICLとは、角膜を削らずに視力を矯正できる画期的な手術です。目の中に特殊な極小レンズを挿入することで、裸眼と同じようにクリアな視界を得られるのが大きなメリットです。
レーシック手術とは異なり、万が一の際や将来の目の病気(白内障など)の治療時にはレンズを取り外して元の状態に戻すことができるため、将来的な目の変化にも対応しやすいのが特徴です。
また、ICLに使用されるレンズは「コラマー(Collamer)」と呼ばれる柔らかい素材(HEMAとコラーゲンを含有)でできており、生体適合性が非常に高く、目の中で半永久的に安全に保たれるよう設計されています。
なぜ検査時に「コンタクトレンズを外して」と言われるの?
CT検査(X線を使った断面撮影)や、MRI撮影(強力な磁場と電波を使った撮影)では、金属が検査に悪影響を及ぼすことがあります。
特にMRI検査でコンタクトレンズを外すよう指示される理由は、主に以下の2つです。
1. カラーコンタクトレンズによる火傷のリスク
一部のカラーコンタクトレンズの着色料には、酸化チタンや酸化鉄などの「金属成分」が含まれていることがあります。これが強力な磁場に反応して発熱し、目に火傷を負う危険性があるためです。
2. 検査中の目の乾燥
検査中は目を閉じたままじっとしている時間が長く、通常のコンタクトレンズを入れたままだと目が極度に乾燥してしまうことがあります。
結論:ICL手術後にCT・MRIは受けられる?
結論から言うと、ICL手術後にCT検査やMRI撮影を受けることは全く問題ありません。
理由はとてもシンプルです。ICLのレンズ素材である「コラマー」には、金属成分が一切含まれていないからです。金属不使用のため、MRIの強力な磁場に反応して発熱したり、画像が歪んだりする心配はありません。CT検査のX線撮影においても同様に影響はありません。
また、通常のコンタクトレンズとは違ってレンズは「目の中」に固定されているため、検査中に乾燥して外れなくなるといったトラブルも起こりません。
検査を受ける際のちょっとした注意点
ICLが入っていても検査自体は安全に受けられますが、医療機関を受診する際や検査前には、念のため「ICL(眼内コンタクトレンズ)手術を受けていること」を医師や放射線技師に申告しておくとより安心です。
問診票に「体内に金属はありませんか?」という項目がありますが、ここには「いいえ」と答えて問題ありません。ただし、「眼の術歴」や「コンタクトレンズの使用」について聞かれた際に、一言添えておくとスムーズです。
まとめ
ICL手術後でも、CT検査やMRI撮影などの精密検査は問題なく受けることができますので、どうぞご安心ください。
「コンタクトレンズは外してください」というアナウンスは、主にカラーコンタクトの金属成分や、通常のレンズの乾燥リスクを防ぐためのものです。金属不使用で眼内に固定されているICLには当てはまりません。
不安な点があれば、事前に検査担当者にICLが入っている旨を伝えておくと安心ですね。目の健康と全身の健康をしっかり守りながら、快適な視力ライフを送りましょう!


















