「レーシック」は、近視・遠視・乱視を矯正する視力回復手術の一つです。眼鏡やコンタクトレンズなしで生活できるようになり、毎日の煩わしさから解放されることが期待できます。
レーシックは、角膜にレーザーを照射して角膜の形状を変化させることで、屈折異常を改善し視力を矯正します。
レーシックは保険適用外ですが、長年コンタクトレンズや眼鏡を使用する費用と比較すると、決して高額なものではありません。
この記事では、レーシックの種類別の費用相場、費用を抑える方法、レーシックとICLとの比較などについて詳しく解説します。レーシックを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
レーシックの費用相場
レーシックは自由診療のため、医療機関によって費用が異なります。また、選択する術式やオプションによっても費用は変動します。
レーシックの費用相場は、両目で約20万円～40万円が一般的です。中には、両目18万円からというクリニックも存在します。
レーシックの費用には、以下のものが含まれるのが一般的です。
- 術前検査費用
- 手術費用
- 術後検診費用
- 薬代
手術方法別の費用相場
レーシックには、いくつかの種類があります。それぞれの手術方法によって費用や特徴が異なるため、ご自身の目の状態や予算に合わせて適切な手術方法を選ぶことが重要です。
主なレーシックの種類と費用相場は以下の通りです。
| 手術方法 | 費用相場（両眼） | 特徴 |
|---|---|---|
| スタンダードレーシック | 20万円～ | マイクロケラトームやエキシマレーザーといったレーザー機器を用いて角膜を矯正する、一般的な手術方法 |
| アイデザインアイレーシック | 25万円～ | 一人ひとりの目の状態に合わせて、より精密なレーザーやオーダーメイド治療が用いられる手術方法 |
| エクストリームレーシック | 22万円～ | 痛みが少なく、合併症のリスクを抑えた手術方法 |
| PRK | 16万円～ | フラップを作らずに視力矯正を行う手術方法 |
スタンダードレーシックは、最も一般的なレーシック手術です。マイクロケラトームまたはフェムトセカンドレーザーを用いて角膜にフラップを作成し、エキシマレーザーで角膜実質を削り、屈折異常を矯正します。
アイデザインアイレーシックは、一人ひとりの目の状態に合わせて、より精密なレーザーやオーダーメイド治療が用いられる手術方法です。波面収差解析装置を用いて、一人ひとりの目の収差を測定し、そのデータに基づいてレーザー照射を行うことで、より高い視力矯正効果が期待できます。
エクストリームレーシックは、痛みが少なく、合併症のリスクを抑えた手術方法です。従来のレーシックよりも角膜への負担が少ないため、術後の回復が早い傾向があります。
PRKは、フラップを作らずに視力矯正を行う手術方法です。角膜上皮を剥がしてレーザーを照射し視力を矯正する方法で、角膜が薄い方や、強度近視の方に向いているとされています。
レーシックの費用を抑える方法
レーシックは保険適用外のため、全額自己負担となります。しかし、いくつかの方法で費用を抑えることができます。
1.医療費控除を利用する
レーシックは、医療費控除の対象となります。医療費控除とは、1年間で支払った医療費が一定額を超えた場合に、その超えた分について所得税が還付される制度です。レーシックを受けた場合、確定申告を行うことで、一定額の税金が戻ってくる可能性があります。
2.クリニックの割引キャンペーンを利用する
多くのクリニックでは、期間限定の割引キャンペーンや学割などを実施しています。これらのキャンペーンを利用することで、手術費用を安く抑えることができます。
3.クレジットカードや医療ローンを利用する
レーシックの費用を一括で支払うことが難しい場合は、クレジットカードや医療ローンを利用することができます。分割払いにすることで、月々の負担を軽減することができます。
レーシックとICLの比較
レーシック以外にも、近視を矯正する手術としてICLがあります。ICLは、眼内にレンズを挿入する手術です。レーシックとICLは、それぞれにメリット・デメリットがあります。
| 項目 | レーシック手術 | ICL手術 |
|---|---|---|
| 手術方法 | 角膜を削る | 眼内にレンズを挿入する |
| 費用 | 高額 | 比較的高額 |
| 回復期間 | 短い | 短い |
| 適応範囲 | 軽度から中程度の近視・乱視 | 強度近視・強度乱視も可能 |
| 合併症のリスク | ドライアイ、ハロー・グレア | 軽度のハロー・グレア |
| 可逆性 | 不可逆的 | 可逆的 |
レーシックは、ICLと比較して費用が安いですが、角膜を削るため、ドライアイやハロー・グレアなどの合併症が起こる可能性があります。また、一度角膜を削ってしまうと元に戻すことができないため、不可逆的な手術です。
一方、ICLは、レーシックと比較して費用が高いですが、角膜を削らないため、ドライアイやハロー・グレアなどの合併症が起こるリスクが低いです。また、レンズを取り外すことで元の状態に戻すことができるため、可逆的な手術です。
まとめ
レーシックは、眼鏡やコンタクトレンズなしで生活できるようになる視力回復手術です。費用は手術方法やクリニックによって異なりますが、両目で約20万円～40万円が相場です。
レーシックには、いくつかの種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。ご自身の目の状態やライフスタイル、予算に合わせて適切な手術方法を選ぶことが大切です。
また、レーシック以外にも、近視を矯正する手術としてICLがあります。ICLは、レーシックと比較すると費用が高いですが、角膜を削らないため、合併症のリスクが低く、可逆的な手術です。
レーシックを検討されている方は、この記事を参考に、ご自身に合った手術方法を選択してください。
レーシックを受ける際の注意点
- レーシックは、全ての方に適応するわけではありません。手術を受ける前に、必ず眼科で検査を受け、医師とよく相談してください。
- レーシックには、合併症のリスクがあります。合併症が起こる可能性は低いですが、万が一合併症が起こった場合、視力低下などの後遺症が残る可能性があります。
- レーシックを受けた後も、定期的な検診を受けるようにしてください。
