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レーシック後のICL

レーシックで視力が落ちた方も
ICLで視力回復が出来ます

レーシックの再手術はどうなの?
  • レーシックはなぜ視力が落ちるのか?

      1. 年齢
      レーシックは2008年が手術を受けた人のピークで年間約40万人もの人が手術を受けましたが、現在はその約1/10に減っています。
      当時20~20歳前半で手術を受けた方は、年齢的な近視の進行で視力が低下した可能性があります。
      2. 術前屈折度
      一般的に近視の進行は30歳以降ではゆっくりになり、40歳くらいで停止すると言われています。ただし強度近視では40歳以降でも近視が進行することがわかっており、手術前に強度近視であった方は近視の進行で視力が低下した可能性があります。
      3. 角膜を削る治療の限界
      レーシックはエキシマレーザーで角膜を削って角膜のカーブを平坦化させて近視を治す治療です。生体は全ての傷を修復しようとする機能がありますから、角膜も生体組織の修復機能により元に戻そうとする反応が起きます。
      そのためせっかく良くなった視力がまた近視になって視力が落ちるのです。ですから近視の強い方ほど、角膜をたくさん削った方ほどこの傾向は強く、視力が低下しやすいわけです。
  • レーシックの再手術はどうなの?

      1. レーシックの再手術は誰でも受けられる?手術の方法は?
      レーシックでは前述の要素で視力が低下しますが、角膜の厚みが十分あり角膜形状に異常がなければ再手術で視力が回復できます。
      再手術の際には新たにフラップを作るのではなく、初回手術のフラップを特殊な器械で開けてレーザーを照射します。このフラップは初回手術から10年以上経っても開けることが出来ます。
      つまり逆に言うとレーシックのフラップは10年以上経っても完全に癒着して治ってはいないのです。
      2. レーシックの再手術での問題点
      1 ) 角膜厚みに余裕が必要
      初回手術前に強度近視でたくさん角膜を削った方や術前から角膜が薄い方の場合、再手術でさらに角膜を削る余裕がなく再手術が出来ない方もいます。ただしそのような方も追加のICL手術ならば視力を回復できます。
      一方ICLでは万一視力が低下しても、レーシックと違い全ての方がICLの度数交換で視力を回復できます。
      2 ) フラップ下への角膜上皮細胞の迷入
      レーシックの再手術では初回のフラップを開けてレーザを照射後もとに戻しますが、年齢が40歳以降の方や傷の治りが遅い場合、強度近視で初回手術時に薄いフラップを作成した場合には、術後にフラップの下に角膜上皮細胞が入り込む(上皮迷入)合併症が起こることがあります。
      上皮迷入が進行すると角膜が白濁して乱視による視力低下や異物感が出てきます。
      このような場合にはフラップをまた開けて、入り込んだ上皮細胞を取り除く治療が必要になります。
      3 ) 再視力低下
      レーシックで視力が低下した方は、再手術後もまた視力が低下しやすい傾向があります。
      この場合は角膜厚みに余裕があれば2回目の再手術で視力を回復することが出来ますが、3回目の手術をする方はごく稀です。
      4 ) ドライアイの出現、悪化
      レーシックの再手術では初回手術時のフラップを開けるので、初回手術時と同じように角膜の知覚神経が切断され一時的にドライアイが起こります。
      多くの方は初回手術時と同様に時間とともに改善しますが、手術前からドライアイが強い方は再手術後にさらに悪化することもあります。
      5 ) ハロー・グレアの増強
      レーシックでは角膜を削ることで高次収差が増えるため、術後にハローやグレアという夜間の光の見にくさを感じる方が多くみられます。
      ただしこの現象は時間とともに薄くなり慣れて気にならなくなりますが、なかには気になって仕方がなく、サングラスや特殊な偏光グラスの装用、夜間瞳孔が広がらないように縮瞳薬の点眼を必要とする方もいます。
      再手術では更に角膜を削るので、再び一時的にハローやグレアが増強します。
      6 ) ケラトエクタジア
      レーシックでは角膜を削って薄くするので、術後に稀ですがケラトエクタジア(医原性角膜拡張症)という合併症を起こすことがあります。
      ケラトエクタジアは、角膜下方が突出し円錐角膜と同じような形状になるので術後円錐角膜ともいわれます。この場合、不正乱視により矯正視力が落ちるので、眼鏡やコンタクトレンズを装用しても手術前のようには見えません。
      ケラトエクタジアの治療は円錐角膜と同じ角膜クロスリンキングによる進行抑制や角膜内リングによる不正形状の改善ですが、レーシック後のように良好な裸眼視力を取り戻すことは出来ません。(円錐角膜の詳しい説明はこちら
  • ICL(眼内コンタクトレンズ)は
    レーシックよりも視力が落ちにくいのは本当?

    ICL(眼内コンタクトレンズ)はレーシックよりも視力が落ちにくいのは本当?
      1. ICLでは度数の付いたレンズによる矯正
      ICLは角膜を削って近視を治すレーシックと違い、眼鏡やコンタクトレンズのように度数の付いたレンズで近視を矯正する手術です。
      眼内でレンズの度数は変わりませんから、レーシックのように効果が落ちることはなく、近視が進行しない限りは視力が落ちることはありません。
      2. ICLでは全ての人で効果が均一
      レーシックは角膜を削って効果を出すため、近視の度数が同じでも個人差によりレーザーの効きが良い人、悪い人で矯正効果に差が生じます。
      一方ICLはレンズの度数で矯正するので、近視度数が同じ人であれば矯正効果は全く同じです。
      3. レーシック後の追加ICL手術では矯正する近視度数が少ない
      レーシックで視力が落ちても術前の元の度数に戻っているわけではなく、落ちた近視度数は少しの軽度近視です。
      ICLでは軽度近視でも眼鏡やコンタクトレンズと同じように良好な裸眼視力を獲得できます。
      4. ICLでは小切開による少ない手術侵襲
      レーシックは角膜に約9mm径のフラップ作りレーザーを照射しますが、ICLではわずか3mmの創口からレンズを入れるだけです。
      そのため組織に対する侵襲も少なく術後早期から安定した視力回復が得られます。
  • レーシックで視力が低下した方がICLを希望する理由

    • 1. 屈折矯正手術の中心はレーシックからICLに移行
    • 2. レーシックで視力低下した人がレーシックの再手術ではなくICLを希望する理由

      • 1 ) レーシックでは視力が低下してしまったから
        2 ) レーシックの再手術をしてもまた視力が落ちるのではないかという不安がある
        3 ) 角膜をこれ以上削りたくない
        4 ) 角膜にこれ以上削る余裕がなく再手術が出来ないと言われた
        5 ) ICLの方が確実で安全な手術だから
        6 ) ICLは抜去すれば元に戻せるから
  • レーシック後のICL手術におけるポイント

      1. レーシック前のデータは必要?
      ICL手術はレーシック後に低下した現在の近視度数でレンズの度数を決めるのでレーシック手術前の近視の度数や角膜の厚みデータは不要です。
      どこの施設でレーシックを受けた方でも安心してICL手術が受けられます。
      2. 視力検査と度数決定が重要
      レーシック後はオートレフラクトメーター(器械による近視や乱視度数測定)と自覚度数(視力検査の度数)がレーシック手術前と違いずれやすいので、屈折や屈折矯正手術に精通した視能訓練士の検査が重要です。
      3. 既にケラトエクタジアで視力が低下している可能性
      単なる視力低下ではなくケラトエクタジア(前述)の際は円錐角膜の治療が必要です。ケラトエクタジアの治療後であれば、さらにICL手術を受けることで少しでも視力の改善を得ることは可能です。
      4. 加齢による水晶体硬化(核白内障)の場合
      レーシックを受けて50歳以降になる方の場合は、核白内障による近視(核近視)で視力が低下している可能性もあります。その場合はレーシックの再手術やICL手術ではなく白内障手術で視力改善が得られます。
      5. レーシック後のICLの術後成績は視能訓練士と術者の技量に依存
      レーシック後のICLの術後成績は術前検査と度数決定、術者の手技に依存するので、屈折矯正手術について精通した豊富な知識と手術経験が必要です。
      当院では経験豊富な視能訓練士と術者が手術を担当し、レーシックで視力が低下した多くの方がICL手術で改善し良好な裸眼視力を獲得しています。その結果を以下に示します。
    • ICL手術前後の屈折度
      ICL手術前後の裸眼視力